あなたは大丈夫?カラー・パーマによるヘアダメージ2016.12.09

女性の髪のオシャレには、普段のヘアアレンジだけでなくカラーリングやパーマなども欠かせないものですね。しかしカラーリングやパーマは薬剤や熱によって髪に変化を加える施術。回数が多すぎたり施術後のケアをきちんとしないと、髪や頭皮に大きなダメージを与えてしまい、抜け毛や薄毛を引き起こす原因となります。
カラーリングやパーマの種類はいろいろで、その種類によって髪にかかる負担も違い、ダメージが少なく髪に優しいものもあります。髪や頭皮への負担をできるだけ少なくするには、その時の自分の状態に合ったものを選び、繰り返しの施術は避けて回数をなるべく少なくすることが重要です。
ダメージを減らしつつ髪のオシャレを楽しむにはどうすればよいのか、詳しく見ていきましょう。
カラーリングやパーマの特徴
さまざまなカラーやパーマの中から、自分に合ったものを適切な回数で行うには、それぞれの特徴を知っておくことも大切です。美容院や自宅でできる代表的な施術の特徴・髪への負担度をご紹介します。
縮毛矯正
≪負担度 高≫パーマの1種。強い薬剤とストレートアイロンの熱によって、縮れ毛やくせ毛をまっすぐストレートな状態にする。髪への負担は大きく、何度も繰り返し行うことで抜け毛につながることも。なるべく間隔をあけて行う方がよい。
ブリーチ(脱色)
≪負担度 高≫過酸化水素水とアルカリ剤で起こる化学反応により、キューティクルが開いた状態にし、髪の色を作るメラニン色素を破壊して脱色させるもの。どの程度の明るさにするかによって髪へのダメージも変わる。根本付近から脱色した場合、頭皮への負担も大きく薄毛にも影響する。
ヘアカラー・白髪染め・黒染め
≪負担度 やや高≫ヘアカラーはブリーチと同じく過酸化水素水とアルカリ剤によって脱色し、同時に髪の内部に人工的な色素を入れることでさまざまな着色をするもの。元の髪の色が残ったままだと発色しにくいため、同時に脱色も行う。ただしブリーチほど強い脱色はしないので、ブリーチより若干負担度は軽い。
ヘアカラーも髪への負担はやや大きいので、同じ日にパーマはできない。(髪が傷みすぎるため)白髪染め・黒染めもしくみは同じで、ヘアカラーの1種。間隔は少なくても2週間ほどあけた方がよい。
パーマ
≪負担度 やや高≫髪に最も多く含まれる「シスチン」という成分の特性を利用した施術。シスチンは通常結合された状態だが、薬剤によって切り離すことも、結合することもできる。パーマは、シスチン結合を薬剤によって切り離し、その状態で髪を変形させてから、切り離した成分を再び薬剤で結合させ固定することで髪を変形させる。
パーマにはいろいろな種類があり、それによって若干ダメージの度合いも変わる。
コールドパーマ
昔からある一般的なパーマで、常温でかけるもの。薬剤のみで熱を加えないので比較的ダメージが少ない。その分持ちが短く、1か月ほどで取れてしまうこともある。
デジタルパーマ
薬剤に加え、70~90度の高い熱を使ってかけるパーマ。しっかりとしたカールやウェーブがかかり持ちもよいが、高い熱を髪にあてるのでコールドパーマよりダメージは大きい。
クリープパーマ
薬剤を付ける時間を短くし、スチームとドライヤーで髪の内部に水分を入れるもの。コールドパーマよりダメージが少なく、よりしっかりしたウェーブがかかる。
エアウェーブ
約50度の低温の温風でかけるパーマ。しっかりしたカールやウェーブではなく、ふんわりとした柔らかいウェーブがかかる。デジタルパーマのような高い熱を使わないので、髪へのダメージも少ない。
水パーマ
ナノスチームを使い、水の力だけでかけるパーマ。髪の内部まで水分が行き届き、薬剤を使わずパーマがかけられるのでダメージも少ない。
香草カラー・ハーブカラー
≪負担度 中≫薬剤の代わりにハーブなどの草木や漢方などの天然素材を使用して髪に着色するもの。薬剤を使わず、キューティクルを開くこともしないので、通常のヘアカラーよりダメージが少ない。ただし薬剤を使用しないので白髪は染まりやすいが、黒髪のカラーリングには不向き。
ヘアマニキュア
≪負担度 やや低≫髪色を変える施術の一つだが、ヘアカラーのようにキューティクルを開いてメラニン色素を破壊することはせず、髪の表面と表面に近い内部に着色するもの。黒髪に使うとほんのり色づく程度で、ヘアカラーのようなしっかりした発色はしない。数週間で色が落ちることもあり色持ちもよくないが、髪へのダメージは少ない。
ヘアカラースプレー
≪負担度 低≫髪の表面にのみ着色することで髪色を変えるもの。一時的に髪に色を付けるだけなので、髪や頭皮への負担はかなり低い。シャンプーで落とせて手軽に使えるので「ちょっと染めたい」という時に便利。自宅で自分で染めることもできるが、ムラになりやすかったり、雨や汗で落ちてしまうことがあるので、使う時は注意が必要。またダメージが少ないといっても、しっかり洗い流さないと毛穴詰まりや肌荒れなど、頭皮トラブルにつながるので使用後のシャンプーは念入りに。
カラーリングやパーマ後のヘアケア
上記のようにカラーリングやパーマにはさまざまな種類があり、髪や頭皮への負担度も違いますが、どんな施術であっても多かれ少なかれダメージがあります。自分に合った適切なものを選ぶのと同時に、カラーリングやパーマ後に正しいヘアケアをすることが大切です。
髪や頭皮に受けたダメージを軽くし、髪を修復させるために行うケアは、カラーリングもパーマも基本的に同じです。以下のことに注意すれば、ダメージを減らせるだけでなく、より長くきれいな状態を保つことができます。
1日~2日はシャンプーを控える
カラーリングもパーマも施術後、1日~2日はシャンプーを避けましょう。キレイ好きな女性にとってシャンプーしないのは気持ちが悪いかもしれませんが、24時間以内にシャンプーしてしまうと定着する前のカラーが退色していまいますし、髪を保護するためカラーと同時に行っているトリートメントも落ちてしまいます。また洗髪することで起こる摩擦やシャンプーの刺激は、薬剤や熱でダメージを受けた髪さらに負担をかけてしまいます。パーマも同じ理由で、やはり1日~2日は控えた方がよいでしょう。
また数日後にシャンプーする時はシャンプーの成分に要注意。いつも使っているものがあるかもしれませんが、しばらくは刺激が少なく肌に優しい「アミノ酸系シャンプー」を使うようにしましょう。また、カラーやパーマをして3日後以降はトリートメントでのケアが重要になってくるので、通常の「インバストリートメント」だけでなく、できれば「アウトバストリートメント」も行うようにします。
抗酸化作用があり、老化を防ぐ効果のある「アスタキサンチン」が含まれたものや、髪の修復に効果のある「ローズヒップ油」「オリーブ油」が含まれたものなど、いつもより少し高品質なものを使用した方がよいでしょう。どんなものを使えばいいかわからない時は、美容院で相談してもいいかもしれません。
さらに詳しく「シャンプーについて」は→ 女性の抜け毛・薄毛にシャンプーが及ぼす影響。「トリートメントについて」は→ 女性の薄毛対策は正しいヘアケアで。もご覧ください。
紫外線・熱による刺激を避ける
カラーリングやパーマをした後は、髪がとても敏感で傷みやすくなっています。髪が通常の状態に戻るには少なくても3日ほどかかると言われており、この間に強い刺激を受けてしまうと、よりダメージがひどくなってしまいます。女性であれば、普段からお肌へのダメージを考え紫外線対策をしている方が多いかもしれませんが、長時間紫外線を浴びるような場所は避けるなど、いつも以上に気を付けるようにしましょう。また熱によるダメージにも注意しなければいけません。ヘアアイロンやドライヤーの熱の刺激にも気を付けましょう。
刺激や摩擦に気を付ける
カラーリングやパーマ後、元の状態に戻るまでの3日間は髪がとても傷みやすくなっています。この間は髪の摩擦や刺激にも注意しましょう。髪をとかす時に無理にひっぱたり、ゴシゴシと強い力でシャンプーしたりしないようにしましょう。またシャンプー後にしっかり髪を乾かさずに寝てしまうと、摩擦で髪に余分な負担がかかるので、ドライヤーの熱に気を付けつつ、しっかり乾かしてから寝るようにしましょう。
オシャレを楽しむためには髪の健康が大切
女性にとってオシャレを楽しむ上で、ヘアスタイルも重要なポイントの一つ。でもカラーリングやパーマで自分好みのヘアスタイルを手に入れても、頭皮トラブルや抜け毛・薄毛を引き起こしてしまっては本末転倒ですよね。
抜け毛や薄毛の心配があるような不健康な状態の髪や頭皮では、髪型どころではなくなってしまいます。女性のカラーリングやパーマが必ず薄毛につながるというわけではありませんが、薄毛改善や予防を考えるなら、「今やりたいヘアスタイル」ではなく「今の自分の状態に合ったヘアスタイル」を意識するように心がけましょう。
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